コンピュータと情報教育のためのHelpfulnotes
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提案1: 新聞を作ろう
 PCを使って個人新聞や歴史新聞などを作ります。

第3回 写真(イラスト)、地図・図表、カットなどビジュアル素材について

■制作方法 〜 デジタル・アナログ併用が理想


 生徒個々人の環境や背景によってスキルが大きく分かれるジャンルです。自宅PCの有無はもちろんですが、特に絵やマンガを描くのが好きな子は、絵の具やインクやペンにお小遣いをつぎ込むのと同様、ペンタブレットや描画ソフトなどデジタル描画ツールを所有している確率が高くなります。

 デジタルツールを使うのでも、手描きで制作してスキャナを利用するのでもかまいませんが、得意な子がひとりで全部やってしまわないよう、通常以上に目を配ってください。

 情報科の授業である以上、デジタル描画ツールの指導につい熱が入りそうですが、手描きならスキャナの使い方が指導できるので、デジタルと手描きを併用するのが理想です。スキャン後の色調補正、保存時のサイズ決定など、“取り込む”以外にもやることはたくさんあります。

 人物など複雑な描写が必要な素材は手描きで、地図など比較的簡単に描けるものはデジタルで、など、状況に応じて工夫してください。

■写真(イラスト) 〜 調べ学習と著作権

 1面トップ記事には写真をつけます。個人新聞や学級新聞なら本当の写真を使いますが、歴史新聞の場合、“撮影”に出かけるわけにはいかないので、イラストを用意します。

 一説に、新聞社で一番の花形は写真記者とも言われます。
 「社会部、経済部、運動部など、いずれの部でもトップ記事には必ず関わる(むしろトップ記事にしか関わらない。雑記事とは無縁)」「大事件の現場に必ず行く(ヘリコプターにも乗るし、スポーツの国際大会にも行く)」「24時間いつでも取材」「もちろん記事を書く機会も多い」など、世間一般の“新聞記者”のイメージにもっとも近い日常を送る人々かもしれません。

 さらに、「1面トップにどんな写真が載るかは、写真記者の心ひとつ」でもあります。満開になった菜の花畑の写真を撮るにしても、どの場所から撮るか、その場にいる人々をどのように撮り込むか、撮るならカップルにするのか、家族連れにするのか、老年夫婦にするのか、などの決定権を持ちます。
 しかも、自分がいいと思ったものをひとりよがりに撮るのではなく、常に「読者はどんなショットを見たいか」を念頭に置いて撮らねばならないという高いプロ意識が求められます。

 いま作っている歴史新聞にカットを描く以上、生徒も「写真記者」。現場に取材に行ったつもりで、自分ならどんな瞬間をおさえるか、どんなアングルで撮るか、兵隊を撮るか民衆を撮るか、など、“撮影”前によく考えさせてください。
 その時代にはありえないことですが、「現場上空、本社ヘリから」という写真(イラスト)があってもいいかもしれません。

 バスティーユ陥落の銃撃戦を描くのでも、ド・ローネー侯の生首行進を描くのでも、衣装・建造物・小物など、こまかいところまでしっかりと時代考証するよう指導し、「調べ学習」のモチベーションを上手にアップさせてあげてください。
 くれぐれも、フランス革命をテーマにしたあの名作少女漫画のワンシーンを丸写しするようなことにならぬよう、時代考証のために使うネット上の情報や紙資料に付随する著作権についても、ここでしっかり教えておきましょう。

■地図・図表など 〜 地図は描画ツール、図表は表処理ソフトで

 地図は言うまでもなく事件が起きた場所を示すもの。前回の紙面例で言えば、「その他記事3」につけるのが適当でしょう。その他記事3の内容に合わせ、諸外国や国内地方都市の事件を伝える記事ならその国の位置を示すもの、市内や建物内など、もっと狭い範囲の事件記事なら発生箇所が分かるものなどを描きます。

 地図はイラストに比べれば、絵心のない人でもそれなりに描けます。特に、新聞紙面に載せる地図は、重要なランドマークのみを描いて簡略化するのが一般的ですから、「簡単なものを描いてみる」ところから始めさせるのに適しています。

 外国や都市の位置を示すなら海や陸を描き、その国あるいは都市の所在を赤丸などで示しますが、海岸線などを細かに描きこむ必要はありません。
 市内なら大通りのみでかまいませんし、さらにピンポイントに「盗難事件があった○○店」の間取り図を描いて、「割られていた窓」を矢印で示すだけなど、実際の新聞を見ればヒントがたくさん見つかります。

 図表は、事件の流れを図にまとめたものや、関連事項の一覧表です。  具体的な一例として、

●同時代に大活躍していた作曲家、W.A.モーツァルトの作品上演情報や新作情報を伝える記事とともに、彼のそれまでの代表的な作品一覧表を作る

●日本で進行中の松平定信による寛政の改革を報じる記事に、改革に至るまでの日本の飢饉や農民一揆の状況を棒グラフや折れ線グラフで示す

●独立したアメリカ合衆国の初代大統領ジョージ・ワシントンの組閣を報じる記事に、閣僚の一覧表をつける


 などが挙げられます。

 表処理ソフトを使って、罫線の種類、字詰めの処理、フォントの変更、色分け(プラス部分は青、マイナス部分は赤にするなど)など、基本的な操作を指導しながら、小さくて簡単な表をひとつ作らせてみてください。

■タイトルカット、新聞題字 〜 ワープロソフトでフォント加工

 前回の紙面例で言えば、1面の「題字」の部分と、2面の「よみもの題カット」の部分です。  ここは、新聞題字(「フランス革命新聞」など)、コラムやよみもののタイトル(例:朝日新聞の「天声人語」、産経新聞の「産経抄」など)を印象的なカットにして載せます。

 文字を加工しますので、ワープロソフトでのフォント加工を指導してください。各記事につける見出しもフォント加工をしますが、見出しは、題字やタイトルと違い、明朝とゴシックしか使いません。

 題字とタイトルは、ポップな書体や筆で書いたような書体など、ちょっと変わったものを積極的に使ってかまいません。太字や斜体も効果的です。また、文字だけでなく、文字の背景にも工夫しましょう。

つづく

 

■大日本図書(株)による企画・編集/先生のための情報科の副教材
―高等学校「情報科」(A・B・C)の内容を網羅したソフトウェア集―

情報科サブノート

 

●”高校の情報科のための授業ネタ”は、毎月、第2週・第4週の金曜日にシリーズで掲載(隔週掲載)されます。次回の掲載は、4月22日(金曜)の予定です。シリーズは複数提案による長期・多回数の予定です。

 




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