コンピュータと情報教育のためのHelpfulnotes
コンピュータと情報教育のためのHelpfulnotes
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 


提案1: 新聞を作ろう
 PCを使って個人新聞や歴史新聞などを作ります。

第4回 執筆・校正について

■記事の執筆 〜 情報の発信者として

 いよいよ、もっとも新聞らしい行程です。PC操作に熱中するあまり、肝心の記事がおろそかにならないよう、時間を取ってあげてください。歴史新聞の場合には、可能なら社会科教員に文章作成のバックアップを頼んでみて。

 記事の基本は「5W1H」を「客観的に、公正に書く」こと。主観や“創作”が入らないよう、上手な検索と情報の取捨選択で、事件のウラを取るよう指導してください。原稿はあとで校正に回しますが、そのときに、情報ソースを“証拠”として提出します。どのサイトを参考にしたか、どの紙資料を見たか、すべて記録させておきましょう。

 第2回でも触れましたが、記事はいきなり割付用紙に書き込むのではなく、字数・行数をカウントしてからテキストエディタやワープロソフトを使って各自で書きます。そのとき、記事と一緒にソースも書いておけば混乱しません。

 さて、情報ソースの信憑性を見極める力がここでも求められます。誤りやウソがない新聞記事のために、不正確なソースを避けるのです。あらためて、ネットにはいくらでもウソが氾濫していることについて念を押してください。

 当たり前のことですが、自分や友人の近況をニュースにする個人新聞や学級新聞の場合でも、ウソはいけません。新聞づくりは「公の場に出す文章とは」について教えるよい機会です。

 今回は紙媒体に載せる文章ですが、掲示板、チャット、個人サイト、日記ブログなど、生徒がネット上で情報を発信する場も多いもの。情報化社会を生き抜くためには、情報の取捨選択の能力だけではなく、情報の発信者としての自覚とマナーも必要です。
 「一人よがりの読みにくい文章は喜ばれない」「みだりに偽情報を流さない」「たとえ悪意がなくとも、未確認の適当なことは言わない」など「他人を意識した文章」について、ここで指導しておいてください。

■執筆後の校正 〜 共有ファイルの扱い

 新聞制作において校正は執筆と同じくらい重要な過程で、執筆者以外の人間(ここが重要)が行ないます。
 本来の校正は専門家がいるくらいで、深く突っ込んだところまでチェックするものです。しかしここでは、執筆者以外の班員が、人名や地名といった固有名詞、テニヲハ、誤字脱字などを中心に校正する程度でかまいません。ただしこのとき校正者は、執筆者が添付したソースを必ずチェックするようにしてください。特に固有名詞はソースと原稿をつき合わせて確認します。

 実際の方法としては、原稿をプリントアウトして赤鉛筆等で手書きで行なうのがもっとも確実ですが、以下のような方法も可能です。

 執筆者は、記事が書きあがったら、そのファイルを共有フォルダに保存して、班の誰でもが見られるようにしておきます。ほかの班員は、元の原稿に直接ではなく、自分のPCにいったん保存してから校正します。

 そして、元の原稿のファイル名が「1men_top」なら、班員Aさんによる校正は「1men_top_a」、Bさんによる校正は「1men_top_b」……と、別名で保存していきます。むろん、校正者が間違っていることもありますので、執筆者は校正されたファイルをよく見ながら、必要な部分だけを元原稿に反映させ、最終的に「1men_top_final」などの名で保存します。


元原稿「1men_top」


第三者Aさんによる校正後の原稿「1men_top_a」

明らかな誤記・テニヲハの扱いなど、気づいた部分は書き直してフォントを赤にする。


最終原稿「1men_top_final」
上記1番目の元原稿(1men_top)は、
第三者Aの校正(上から2番目の1men_top_a)を経て、最終原稿(1men_top_final)となる。
最終原稿では、校正を反映させている部分もあれば、 自分の文章を守っている部分もある。
(※画像内の書名・サイト名は架空のものです)

 共有フォルダには最初に書いた原稿のバリエーションが次々と保存されていくことになります。うっかり削除しないよう気をつける、他人が保存したファイルを勝手に改変しない、改変したいときは自分で新たなファイルを作る、など、他人とファイルを共有することについて、ここで教えてあげてください。

 共有フォルダを作らないのであれば、できた原稿をメールに添付して班員に一斉送信する方法もあります。
 この場合、受け取った班員は各自で校正をしたのち、ファイル名を変更して、執筆者に返信します。
 執筆者は班員から返ってきた原稿に目を通して自分の原稿を直し、最終的なファイル名に変更して保存します。

 時間に余裕があれば、フロッピーディスクを回覧版のようにして班内で回すという方法もあります。「1men_top」のみ保存したFDが執筆者の手元に返ってきたときには、「1men_top_a」「1men_top_b」「1men_top_c」……が増えている、というのも楽しそうですね。
 FDでなく、最近流行の携帯型デジタルオーディオプレイヤーを外部記憶装置として使ってもよいでしょう。

■割り付け後の校正 〜 ビジュアル素材のサイズ変更などで対応

 執筆後の校正が終わったら、最終的に保存した「final」の原稿を、割り付け用紙にコピー&ペーストします。ここからは、文章の内容そのものよりも、全体の見栄えのための校正が必要です。

 字数・行数をカウントして書いても、途中で固有名詞の表記ミスなどが見つかり、書き直したらあふれてしまった……ということはよくあること。使っている単語を変える、同じ固有名詞の繰り返しは省略する、など、数文字を削る方法は簡単です。
 たとえば、本文中に「ド・ローネー侯は……」が頻発するようなら、2回目以降は「同候は……」でかまいません。これで1回につき5字分も節約できます。

 それ以上のオーバーフローなら、写真を小さくします。画像の上下を少し切れば、数行の文章が入ります。切れないなら全体のサイズをひとまわり小さくします。この場合、左右が余りますが、上手に中央配置してください。左右が1〜2字分、余白になっているのはかまいません。

 書き直したら行数が足りなくなった、という場合は写真を大きくします。いま作っている新聞は横書きですので、行数を増やすには写真をタテに大きくしますが、縦横比を保たないとおかしなことになりますので、大きくした写真の左右を切らなくてはなりません。

 広告を除くビジュアル素材は、「端を切ることになるかもしれない」という前提で、周辺部に余裕をもたせた絵にしておくとよいですね。


つづく

■大日本図書(株)による企画・編集/先生のための情報科の副教材
―高等学校「情報科」(A・B・C)の内容を網羅したソフトウェア集―

情報科サブノート

 

 

●”高校の情報科のための授業ネタ”は、毎月、第2週・第4週の金曜日にシリーズで掲載(隔週掲載)されます。次回の掲載は、5月13日(金曜)の予定です。シリーズは複数提案による長期・多回数の予定です。

 




Copyright (C) 2005 helpfulnotes. All rights Reserved.

 

 

GIF89a!,L;